Introduction

失った視力を手術で取り戻した妻。美しく変わっていく彼女に疑いと嫉妬を抱く夫。そんな2人が犯した裏切りが引き起こす、衝撃的な“愛の結末”とは——?

〈愛〉という名の永遠のミステリー
瞳と引き換えに見失ってしまったものとは——

 ジーナは保険会社に勤める夫のジェームズと、彼の赴任先のタイ・バンコクで幸せな結婚生活を送っていた。子供の頃の交通事故で失明してしまったジーナだが、ジェームズの献身的な支えで、何の不自由もなく暮らしている。そんな2人の悩みと言えば、なかなか子供ができないことぐらいだった。ある日、医師のすすめで角膜移植を決意したジーナは、片目の視力を取り戻す。喜びに震えるジーナの瞳が捉えたのは、想像していたナイトのように頼もしい素敵な夫ではなく、地味で平凡な中年男の姿だった。心の奥底に眠っていた好奇心や冒険心が目を覚ましたジーナは、髪を染め流行のファッションで着飾り、外の世界へと飛び出していく。一方のジェームズは、徐々に嫉妬と疑念の思いを抱き始めていた。ところが突然、ジーナが再び視力を失い始める——。
 物語は、仲睦まじい女と男の姿から幕を開けるが、これはラブストーリーではない。直面した問題を夫婦で乗り越える人間ドラマでもない。愛していたはずの相手のことを、実は何も知らなかったことに気付いた2人が、予想もしなかった全く違う人生の扉を開いてしまう。私の隣にいるのは、本当に私が愛している人?——観る者をそんな恐れと疑問に突き落とす、スリリングな極上のサスペンスが完成した。

多彩な才能を誇るマーク・フォースター監督の手によって、
演技派へと進化を遂げたブレイク・ライヴリーの代表作が誕生

 ジーナを演じるのは、大ヒットTVシリーズ「ゴシップガール」で大ブレイクを果たし、近年ではアクションやサスペンスから、大人の女性のラブストーリーまで、広く深く演じられる女優へと進化を遂げたブレイク・ライヴリー。再び光を失う恐怖と闘いながら、自身に降りかかる謎に立ち向かい、人生を取り戻そうとする女性の心情を繊細かつ力強く演じ、間違いなく彼女の代表作となった。
 夫のジェームズには、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』のジェイソン・クラーク。内気で清楚だった妻が、大輪の薔薇のように美しく官能的に咲き誇る姿に魅惑されながらも、ジェラシーをたぎらす複雑な男性の心理をリアルに演じた。また、『ワンダーウーマン』のダニー・ヒューストンが、ジーナの主治医役で出演している。

 監督は、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされた心温まる感動作『ネバーランド』から、ほろ苦い人間ドラマ『チョコレート』、そしてアクション超大作『007/慰めの報酬』、『ワールド・ウォーZ』、最新作の『プーと大人になった僕』まで、多彩な才能を発揮してやまないマーク・フォースター。ライヴリーが、「かつて一度も読んだことのない物語」だと惚れ込んで出演を決めた脚本も手掛けている。
 色とりどりの花であふれ異国情緒の漂うバンコクとプーケットと、バルセロナの大人の歓楽街で撮影を敢行。非日常的な舞台と、ジーナの視点も取り込まれたスタイリッシュな映像が、観る者をミステリアスな視覚体験へといざなう。
 妻に降り注ぐ光が、夫婦の未来をも照らすはずが、隠されていた2人の本音が暴かれていく。 果たして、再びジーナの視力を奪う罠とは——?

Introduction

 タイのバンコクに暮らすジーナ(ブレイク・ライヴリー)はその日、いつになく緊張していた。子供の頃に両親の命を奪った交通事故で視力を失ったのだが、評判の高いヒューズ医師(ダニー・ヒューストン)の診察を受けることになったのだ。保険会社に勤める夫のジェームズ(ジェイソン・クラーク)に優しく付き添われ、ジーナは何とか辛い検査に耐えるのだった。ヒューズは、「角膜の移植手術で、右目の視力は0.4まで回復すると診断する。「ステキ」と微笑むジーナに、「ステキどころじゃない。最高のニュースだ」とジェームズは歓喜する。
 一方で、待望の赤ちゃんが今月も授からなかったと知った2人は落ち込むが、その夜、角膜提供の順番待ちにキャンセルが出て、急遽ジーナの手術が決まる。翌日、眼帯を取ったジーナの瞳には、まだぼんやりとだったが、初めて見るジェームズが映っていた。感激に涙するジーナだったが、夫の姿は想像とは違っていたのも事実だった。

場面写真

 2種類の目薬を渡され、退院するジーナ。「何が見たい?」という問いかけに「色が見たい」と答えたジーナを、ジェームズは生花市場へと連れて行く。色の洪水に満面の笑顔を浮かべたジーナだったが、初めて見る自分たちの部屋に、やはり「想像と違った」と失望を隠せないでいた。
 そんなジーナに、ジェームズからサプライズプレゼントが贈られる。新婚旅行で訪れた南スペインを再訪し、そこからバルセロナで暮らすジーナの姉のカーラ(アナ・オライリー)に会いに行こうというのだ。だが、幸せなはずの“2度目の新婚旅行”で、ふとしたことから気持ちがすれ違う2人。今まで何ごともすべてジェームズに従ってきたジーナが、自己主張し始めたのが原因だった。

場面写真

 久しぶりに会うカーラと彼女の夫のラモンに歓迎され、夜の街へと繰り出すことになる4人。ジーナはカーラから美しくメイクを施され、彼女のセクシーなドレスを借りる。かつて見たことのない艶やかなジーナにジェームズは、まさにラモンの言う通り、“ジーナが見えるようになって目移りが心配”という想いに引き裂かれるのだった。
 帰国後、ジーナの変貌が加速していく。髪をブロンドに染め、ジェームズが買い与えた地味な服を捨てて派手なファッションに身を包み、「引っ越したい」と高級な物件を探す。生まれ変わったように、毎日を楽しむジーナとは正反対に、ジェームズは失意のなかにいた。

場面写真

 ジーナの輝きが増すにつれて、ジェームズの嫉妬も激しくなっていく。やがてジーナは、同じプールに通っているダニエル(ウェス・チャサム)と公園で偶然会い、親しくなる。そんな中、突然ジーナの視界が再び閉ざされていく・・・。
 思わぬ裏切りに出た2人が招いてしまった〈衝撃の結末〉とは——?

場面写真

Cast&Staff

Cast

Gina ジーナ / BLAKE LIVELY ブレイク・ライヴリー

Gina ジーナ / BLAKE LIVELY ブレイク・ライヴリー

James ジェームズ / JASON CLARKE ジェイソン・クラーク

James ジェームズ / JASON CLARKE ジェイソン・クラーク

Dr. Hughes ヒューズ医師 / DANNY HUSTON ダニー・ヒューストン

Dr. Hughes ヒューズ医師 / DANNY HUSTON ダニー・ヒューストン

Daniel ダニエル WES CHATHAM / ウェス・チャサム

Daniel ダニエル WES CHATHAM / ウェス・チャサム

Carla カーラ / AHNA O’REILLY アナ・オライリー

Carla カーラ / AHNA O’REILLY アナ・オライリー

Gina ジーナ / BLAKE LIVELY ブレイク・ライヴリー
1987年8月25日、アメリカ、カリフォルニア州生まれ。父は映画監督で俳優、母は元女優。10歳の時に父が監督を務めた『Sandman』(98)に出演。その後、『旅するジーンズと16歳の夏』(05)で本格的にデビューし、続編の『旅するジーンズと19歳の旅立ち』(08)にも出演する。大ヒットTVシリーズ「ゴシップガール」(07~12)の主演で一躍トップスターとなり、ベン・アフレック監督・主演の『ザ・タウン』(10)で高く評価される。 その他の出演作は、『50歳の恋愛白書』(09)、ライアン・レイノルズ共演の『グリーン・ランタン』(11)、『HICK-ルリ13歳の旅』(11)、オリヴァー・ストーン監督の『野蛮なやつら/SAVAGES』(12)、『アデライン、100年目の恋』(15)、ウディ・アレン監督の『カフェ・ソサエティ』(16)、『ロスト・バケーション』(16)などがある。新作は、ポール・フェイグ監督の『A Simple Favor』(18)、ジュード・ロウ共演の『The Rhythm Section』(19)。ファッショニスタとしても知られ、シャネルのバッグライン「マドモアゼル」、グッチの香水「グッチ プルミエール」のアンバサダーを務めた。

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James ジェームズ / JASON CLARKE ジェイソン・クラーク
1969年7月17日、オーストラリア生まれ。その演技力を高く評価され、アメリカで頭角を現している俳優。主な出演作は、トム・ハーディ共演の『欲望のバージニア』(12)、キャスリン・ビグロー監督の『ゼロ・ダーク・サーティ』(12)、ローランド・エメリッヒ監督の『ホワイトハウス・ダウン』(13)、バズ・ラーマン監督の『華麗なるギャツビー』(13)、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(15)、『エベレスト 3D』(15)、テレンス・マリック監督の『聖杯たちの騎士』(15)、ヘレン・ミレン共演の『ウィンチェスターハウス アメリカでもっとも呪われた屋敷』(18)などがある。新作は、デイミアン・チャゼル監督、ライアン・ゴズリング共演の『First Man』(18)。

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Dr. Hughes ヒューズ医師 / DANNY HUSTON ダニー・ヒューストン
1962年5月14日、イタリア生まれ。『ミスター・ノース/風をはこんだ男』(88)などで監督としても活躍、多彩な才能で知られている。主な出演作は、『アビエイター』(04)、『ナイロビの蜂』(05)、『トゥモロー・ワールド』(06)、『マリー・アントワネット』(06)、『キングダム/見えざる敵』(07)、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(09)、『ロビン・フッド』(10)、『ヒッチコック』(12)、ティム・バートン監督の『ビッグ・アイズ』(14)、『ワンダーウーマン』(17)などがある。新作は、リック・ローマン・ウォー監督の『Angel Has Fallen』(19)。

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Daniel ダニエル WES CHATHAM / ウェス・チャサム
1978年10月11日、アメリカ、ジョージア州生まれ。ポール・ハギス監督の『告発のとき』(07)で注目される。その後、オリヴァー・ストーン監督の『ブッシュ』(08)、TVシリーズ「ザ・ユニット4 米軍極秘部隊」(09)、『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』(11)、『ザ・フィールド』(11)、『ハンガー・ゲームFINAL:レジスタンス』(14)、マーク・フォースターが製作総指揮を務めたTVシリーズ「ハンド・オブ・ゴッド」(14~17)、「エクスパンス ‐巨獣めざめる‐」(15~)などに出演する。

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Carla カーラ / AHNA O’REILLY アナ・オライリー
1984年9月21日、アメリカ、カリフォルニア州生まれ。アカデミー賞®ノミネート作品『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』(11)で絶賛される。その他の出演作は、TVシリーズ「新・第一容疑者」(11〜12)、『フルートベール駅で』(13)、『スティーブ・ジョブズ』(13)、TVシリーズ「ママと恋におちるまで」(13〜14)、『ホセ 40歳で大人になる?!』(15・未)、ジェームズ・フランコ監督の『疑わしき戦い』(16・未)、『トーテム 呪いの首飾り』(17・未)などがある。

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Staff

MARC FORSTER マーク・フォースター

MARC FORSTER マーク・フォースター

1969年11月30日、ドイツ生まれ。ニューヨーク大学映画学科卒業。大手スタジオからインディペンデントまで様々な作品の監督を務め、独特の美学と観客を魅了する映像で高く評価されている。
最初に注目されたのは、ハル・ベリー、ビリー・ボブ・ソーントン出演の『チョコレート』(01)。本作でハル・ベリーをアカデミー賞®主演女優賞へと導く。続く、ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット出演の『ネバーランド』(04)で、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞、放送映画批評家協会賞の監督賞にノミネートされ、一躍その才能を世界に知らしめることとなる。
その後、『ステイ』(05)、『主人公は僕だった』(06)、『君のためなら千回でも』(07)を手掛ける。さらに、「ジェームズ・ボンド」シリーズ22作目となる、ダニエル・クレイグ出演の『007/慰めの報酬』(08)で、当時のシリーズ史上最高額となる興収を記録する。また、ブラッド・ピット出演の『ワールド・ウォーZ』(13)を大ヒットに導く。新作は、ユアン・マクレガー出演の『プーと大人になった僕』(18)。

CRAIG BAUMGARTEN クレイグ・ボームガーテン

1949年、アメリカ生まれ。独立系プロデューサーとして大きな成功を収める。主な作品は、スティーヴン・スピルバーグ監督の『フック』(91)、ローランド・エメリッヒ監督の『ユニバーサル・ソルジャー』シリーズ(92・99・09・12)、『あなたに降る夢』(94)、ウィリアム・フリードキン監督の『ジェイド』(95・未)、『ニュースの天才』(03)、ヒース・レジャー出演の『悪霊喰』(03)、『バトルヒート』(14)、『マッド・ウォーリアーズ 頂上決戦』(16・未)などがある。

JILLIAN KUGLER ジリアン・クーグラー

マーク・フォースター監督とは、ウィル・フェレル出演の『主人公は僕だった』(06)に携わって以来、長らくコラボレーショを続け、『君のためなら千回でも』(07)、『007/慰めの報酬』(08)、ジェラルド・バトラー出演の『マシンガン・プリーチャー』(11)、『ワールド・ウォーZ』(13)を手掛ける。その他の作品は、ロン・パールマン出演のTVシリーズ「ハンド・オブ・ゴッド」(14~17)などがある。

RON PERLMAN ロン・パールマン

1950年4月13日、アメリカ、ニューヨーク州生まれ。40年にわたり、映画、TV、舞台で俳優として活躍している。ギレルモ・デル・トロ監督とのコラボレーションで知られ、『クロノス』(93)、『ブレイド2』(02)、タイトルロールを演じた『ヘルボーイ』(04・08/TVアニメ06・07)シリーズに出演する。その後も『パシフィック・リム』(13)やアニメ『ブック・オブ・ライフ ~マノロの数奇な冒険』(14・未)などに出演。近年ではプロデューサーとしても活躍、出演もしたTVシリーズ「ハンド・オブ・ゴッド」(14~17)などの製作総指揮をフォースター監督と共に務める。

MATTHIAS KOENIGSWIESER マティアス・ケーニッヒスヴィーザー

駆け出しの頃、一流のコマーシャル監督と組んで手掛けたコマーシャルが、テレンス・マリック監督のエディターで、初監督に挑むサー・クラインの目に留まり、『After the Fall』(14)の撮影監督に抜擢される。この作品で、撮影部門に特化した国際映画祭Camerimageの新人撮影監督賞にノミネートされる。そして、同作を鑑賞したマーク・フォースターに気に入られ、彼が製作総指揮を務めるTVシリーズ「ハンド・オブ・ゴッド」のパイロット版(14)の撮影監督に起用される。さらに、フォースター監督の新作『プーと大人になった僕』(18)も手掛けている。

JENNIFER WILLIAMS ジェニファー・ウィリアムズ

才能に溢れた監督たちと共に仕事をしてきた。マイケル・ベイ監督作品では、『パール・ハーバー』(01)、『バッドボーイズ2バッド』(03)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)と『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』(11)で、セットデコレーターを務める。また、アルフォンソ・キュアロン監督の『トゥモロー・ワールド』(06)で称賛され、英国アカデミー賞を受賞する。マーク・フォースターとは、監督作品『ワールド・ウォーZ』(13)、プロデュース作品TVシリーズ「ハンド・オブ・ゴッド」のパイロット版(14)でタッグを組み、セットデコレーターを務める。

FRANK FLEMING フランク・フレミング

マーク・フォースター監督とは、『主人公は僕だった』(06)、『君のためなら千回でも』(07)、『マシンガン・プリーチャー』(11)でタッグを組む。その他、『奇跡のシンフォニー』(07)、『ベロニカは死ぬことにした』(09)、レイチェル・マクアダムス出演の『恋とニュースのつくり方』(10)、ケヴィン・コスナー出演の『ドラフト・デイ』(14)などを担当する。また、セレブリティのスタイリングも手掛け、ケリー・ラッセルを始め数々のベストドレッサーを輩出している。